いざ「化粧品を創りたい!」と思っても、数多あるOEMメーカーからどこの会社を選んだらいいのか、どんなアイテムを創ったらいいのか、頭を抱える企画担当者が多いのではないでしょうか。
そこでコスメティックプランナー恩田雅世が、外部ならではの視点でホシケミカルズ担当者に切り込み、商品企画のヒントとなるようなトレンド情報や美容の潮流、さらにOEM/ODMの深部にぐぐっと迫る対談企画。他では聞けない裏話もこっそり聞いちゃいます!
登場人物プロフィール
恩田雅世 | ホシケミカルズ広報S | ホシケミカルズ商品企画Y |
コスメティックプランナー。数社の化粧品メーカーで化粧品の企画・開発に携わり独立。現在、フリーランスとして「ベルサイユのばらコスメ」開発プロジェクトの他、様々な化粧品の企画プロデュースに携わっている。コスメと女性心理に関する記事も執筆している。 https://onda-media.com/ |
ヘルスケアアイテムのBtoC広報を経て、 販売時の切り口や訴求点とともに、理性(技術や理論)と感性( |
ホシケミカルズでは異色の化粧品メーカー研究部門出身という企画 化学の豊富な知識や知見に基づき、 |
以前調査した2016年~17年頃は、異業種からの化粧品ビジネスへの新規参入が活発でした。化粧品業界と近い医薬品メーカーや、大手化学メーカーだけでなく、小売大手がPBブランドの化粧品を販売するなど、新たな動きが多く見られていましたね。
他にも、大手化粧品メーカーが海外のアパレルブランドのライセンスを買って子会社で展開していくようなビジネスパターンもありましたよね。
それに対し近年の傾向としては、国内の異業種企業が自ら化粧品OEMメーカーと組み、オリジナルコスメを開発する動きが活発になってきた印象があります。
近年参入している業種の傾向を教えてください。
ビューティと相性の良いアパレル業界を筆頭に、食品業界やYouTuberをはじめとするインフルエンサーによるD2Cコスメなども見られるようになってきました。
最近では大手家電メーカーの参入も話題になりましたよね。
どのような企業に注目されていますか?
ファッションから雑貨まで“ライフスタイルアイテムを総合的に扱う企業”の参入に注目しています。
こうした企業が、OEMメーカーを活用しスキンケアからメイク品まで開発することで、ファッション・ビューティの切り口でライフスタイル全般をトータルにコーディネートすることができます。
確かに人気アパレルブランドからのコスメ参入が話題になりましたよね。
アパレルはもともとビューティとの相性がよく、ブランドの世界観を打ち出しやすいといえます。強みである感性やセンスを活かし、ファッション(洋服)となじみやすい色味や香り、パッケージデザインなどブランドのもつ空気感を上手く体現したような商品展開が見られました。
まさに“流行”“旬”を生み出し発信しているからこそ、そのブランドのコスメを使うだけで“今っぽさ”を表現できるのは最大の強みですね。
ファッショントレンドは、ビューティの一歩先を行くとも言われていますが、クリーンビューティやオーガニックといったトレンドを押さえているだけでなく、「環境配慮への取り組み」も重要な要素となっています。
ファッション業界も大量消費の時代を経て、Z世代を中心として“エシカル(倫理的な)消費”に移行しつつありますよね。
地球環境への意識が高く、こうした訴求が響くのかもしれません。
アパレル系コスメの中には、コロナでメイク品が売れないと言われる時代に、洋服とのトータルコーディネートができるように豊富なカラーバリエーション展開をしているブランドもありますが、アフターコロナの状況も含め、今後に注目していきたいと思います。
これから新規参入を検討している異業種の方に向けてアドバイスをいただけますでしょうか?
異業種の新規参入で頭角を現す企業は、開発段階からのブランディングや、ターゲットを明確にして販売戦略を練るなど、化粧品ブランドメーカーに負けない心意気で事業に取り組まれている印象があります。
もちろん、始めての業界で最初から全て準備することはなかなか難しいので、そのあたりの準備段階から弊社のような化粧品OEMメーカー等を相談していただくのも良いと思います。
片手間ではなく、異業種参入ならではの“ポリシーのある化粧品開発”をされているのですね。
今まさに参入を考えている!という会社に向けてこれはしておいた方が良いという準備があれば教えて頂けますか?
OEMメーカーとしては、開発希望のアイテムやコンセプト等の情報があるとありがたいですが、ゼロベースから相談したいということであれば、“化粧品によりどんなモノやサービスをお客様に届けたいのか?”という想いだけでも伺えるとうれしいですね。それだけでも企画ご提案の重要なヒントになります。
異業種からの参入だからこそ持っている化粧品業界とは違った角度からの“熱い想い”は、オリジナルのストーリー性が生まれて他社との差別化になりそうですね。
また化粧品は、薬機法等に準じて商品設計や広告表現を考える必要がありますが、そのような法律面については弊社がサポートしますので、専門外の企業の方でも安心して商品開発して頂けます。
ただ、広告表現において法律上はどのような訴求ができるのか(何が言えて何が言えないか)については販売戦略にも関わると思いますので、開発段階から事前にご相談いただくことをおすすめします。
法を守りながらきちんと表現し、消費者に伝わるようにすることは大切ですよね。
必要な準備について伺ってきましたが、ゼロからじっくりと商品開発する時間がなく、とにかく発売を急ぎたいというような場合もあると思いますが、その際はどうしたらよいですか?
そのような場合は、コンセプトから使用感・PR成分まで揃っている弊社のオリジナル開発品がおすすめです。
ご希望の「ご予算」「発売時期」「ターゲット」「販売方法」などが明確化していれば、さらにリリースまでがスムーズです。
化粧品をつくるには容器の選別、パッケージデザインの決定、容器・中身の製造・充填だけでなく、新規処方の場合は安定性の確認に最低でも数カ月かかることが一般的です。
そのあたりの準備も事前に想定しておいていただけると安心です。
ホシケミカルズの「化粧品OEM」について詳しく知りたい方はこちら
時期などによってはもっと時間を要する場合もありますのでご留意いただけるとうれしいです。
その他、意外と盲点なのが商品開発後の販売担当者の方に向けた準備です。
異業種の場合、化粧品の知識がないまま接客することも想定されますので、“現場で売りやすい商品かどうか”という視点もぜひ考慮して開発されることをおすすめします。
なるほど、その視点は初心者では気づきにくいところですがとても大切なポイントですね。
特に店舗販売はコロナ禍において、タッチアップはもちろん、テスターを設置できないお店もあるようなので、販売員さんの声掛けによるアプローチは、とても重要になってくると思われます。
異業種ゆえに、化粧品を売っていると思っていないお客様が来店する可能性も高く、化粧品目的でないお客様にいかプローチするかもポイントですね。
そういった販売後のシミュレーションを前もってすることでも、どのようなコンセプトにするのか、アイテムは何が良いかなどがリアルに思い描けるきっかけになるかもしれません。
いわゆる化粧品業界ならではのルール、例えばシーズンごとに新色を出すとか、捨て色を含めたカラー展開、スキンケアはシリーズ展開で、といった暗黙のルールにとらわれることなく、異業種ならではの自由な発想で商品開発することも重要なポイントだと思います。
化粧品開発に興味がありましたら、ぜひ化粧品で実現したい“理念”や“コンセプト”を私達にぶつけてみて下さい。
もし化粧品としての考えがまとまっていなかったとしても、本業での理念が新しく展開するコスメブランドのポリシーに繋がるヒントになると考えています。
皆さん、自社の強みは意外と見えない・気づかないこともあるので、そういう意味でも外部の客観的な視点でアドバイスをもらうのは良いことですね。
本日は、異業種参入コスメの最新市場情報から商品開発のお話まで、幅広くお聞きすることができました。ありがとうございました。
記事で紹介した各アイテムについてお気軽にご相談ください。
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