いざ「化粧品を創りたい!」と思っても、数多あるOEMメーカーからどこの会社を選んだらいいのか、どんなアイテムを創ったらいいのか、頭を抱える企画担当者が多いのではないでしょうか。
そこでコスメティックプランナー恩田雅世が、外部ならではの視点でホシケミカルズ担当者に切り込み、商品企画のヒントとなるようなトレンド情報や美容の潮流、さらにOEM/ODMの深部にぐぐっと迫る対談企画。他では聞けない裏話もこっそり聞いちゃいます!
登場人物プロフィール
恩田雅世 | ホシケミカルズ広報S | ホシケミカルズ商品企画Y |
コスメティックプランナー。数社の化粧品メーカーで化粧品の企画・開発に携わり独立。現在、フリーランスとして「ベルサイユのばらコスメ」開発プロジェクトの他、様々な化粧品の企画プロデュースに携わっている。コスメと女性心理に関する記事も執筆している。 https://onda-media.com/ |
ヘルスケアアイテムのBtoC広報を経て、 販売時の切り口や訴求点とともに、理性(技術や理論)と感性( |
ホシケミカルズでは異色の化粧品メーカー研究部門出身という企画 化学の豊富な知識や知見に基づき、 |
市場規模の推移としては、2019年に前年比1.6%増の1199億円に達し、2022年には1237億円まで達すると予測されています。
コロナ禍によりテレワークが浸透し、会議のあり方もWeb会議が取り入れられるようになるなど、社会的な変化の影響がメンズコスメ伸長に影響していると考えられていますね。
コロナ以前との大きな違いになりますが、男性もWeb会議の画面越しに自分の顔と対面することで、美容ケアの必要性を感じる機会が増えたことがひとつの要因ではないかと言われています。
女性だけではなく、マスクによる肌荒れを気にされる男性も増えたと聞きますが、最近のメンズコスメの傾向について、製品ジャンルではどのようなアイテムが目立ちますか?
スキンケアでは、洗顔・化粧水や乳液といった従来の商品に加え、オールインワン(1品仕上げ)の人気がみられ、中でも“美容液(セラム)タイプ”の商品が通販系で人気があったのは興味深かったです。
支持されている理由は何でしょうか?
男性は女性ほど油分をそこまで欲していない可能性や、オールインワンジェルよりもテクスチャーが重くなく保湿感のあるところが、化粧水の延長として取り入れやすいのでは、と考えられます。
確かに、化粧水の進化版のような“美容液ならでは”のテクスチャーが「保湿したいけどべたつくのは嫌」と感じる男性にマッチしたのかもしれませんね。
女性の中には、オールインワンジェルやオールインワン美容液だけでは保湿感がやや物足りないと感じる方も多いので、これらの商品の単品使いはメンズならではの特徴と言えそうです。
なるほど。では、ここまでスキンケアをメインにメンズコスメについて教えて頂きましたが、メイク品の市場動向はいかがですか?
メイク品市場では、青ひげを打ち消すオレンジの色味を加えたBBクリームや肌悩みをぼかすようなコンシーラなどの商品がよく見受けられますね。
メイクをしていることが他人にばれないような、ナチュラルで肌になじむような仕上がり感、色味が支持されてきていますね。
2019年頃からメンズメイクが受け入れられてきたと言
メイクに抵抗は少なくなったとしても、クマやシミを隠すのに“塗っている感”・“メイクしている感”はNGなんですね。
そうですね。そしてそれを使い慣れない男性の手で実現するためには、“いかに扱いやすいか”というのもメンズコスメを語るうえでの一つのキーワードとなりそうです。
それでは、御社の商材で、男性に向けとしてお薦めのアイテムはありますか?
どのようなアイテムなのでしょうか?
とろみのある濃厚なテクスチャーの化粧液なのですが、肌には溶け込むように浸透します。
高い保湿力とべたつきのないなめらかな質感を両立していて、この1品だけで肌がもちっとします。
美容液はもちろん、女性には濃厚な化粧水としても魅力的ですね。
はい。元々は女性向けに開発したものですが、今のトレンドをみると、男性向けのオールインワン美容液として活用しても面白そうだなと感じました。
その他におすすめの商材はありますか?
「薬用ホワイトニングエッセンスW-W」(美白美容液)もおすすめです。こちらは医薬部外品承認済みのアイテムなのですが、のびが良く軽い付け心地の美容液で、ベタつきの嫌いな男性にお薦めの、サラッとした仕上がりとなっています。
どのような効果が謳える医薬部外品なのですか?
有効成分としてビタミンC誘導体とグリチルリチン酸ジカリウムを配合していて、美白はもちろん、ニキビや肌荒れを防ぐことも広告が可能です。
たくさんの効果を合法的に広告できるのも魅力ですね。
そうですね。保湿だけではなくて、肌荒れで悩む方や、シミのケアをしたい男性に向けた、攻めの高機能美容液として医薬部外品訴求できるのが強みです。
化粧水前のブースター(導入美容液)としても使えるということなので、化粧水の効果をさらに高めたい、美容感度の高い男性にも訴求できるアイテムですね。
ここで紹介した商材だけでなく、お客様のご要望に合わせてイチから設計することももちろん可能ですので、ご興味ある方は一度ご相談いただければと思います。
“メンズコスメはこれが正解!”というような単純なものはなく、女性向けと同様に低価格帯~高価格帯まで商品は多岐に渡り、開発背景・販売方法・コンセプトも千差万別ですが、男性心理を丁寧に汲み取っていくことが大切ですね。
最近では、男性でも脱毛されている方が増え、美容への意識が高まってきていますし、メイクへの抵抗感も昔と比べてだいぶ減ってきているのを感じます。そういった意識の変化を上手く商品に落とし込んでいくことが大切だと感じます。
商品開発の仕方も、女性ブランドで先行していたような流れがメンズコスメでも見られるようになりましたね。
そうですね。クラウドファンディングや、WEBメディア読者との共同開発を行って開発過程を公開するなど 、D2C的な双方向のコミュニケーションを活用する男性向けブランドも登場しています。
ただ女性との違いとして、男性は女性よりも化粧品や肌のお手入れに対しての知識や使い方などについて未成熟のため、スキンケアの基本からきちんと教えてくれるようなコミュニケーション戦略が重要だと感じます。
美容に関する知識や経験が未成熟な分、伝える手間は女性よりかかるかもしれませんが、男性は一度商品の良さをわかってもらえた時には強力なロイヤルユーザーになってくれる可能性が高いので、化粧品メーカーにとっては獲得していきたい将来有望なターゲットだと思います。今後の市場の動向に、私達も引き続き注目していきたいと思っています。
本日は、メンズコスメについて市場動向や商材を中心に色々とお話を伺うことができました。ありがとうございました。
記事で紹介した各アイテムについてお気軽にご相談ください。
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