お肌のお手入れとセットで、体の内側からきれいと健康をサポートする「内外美容」の意識が浸透してきました。「塗る」と「飲む」の両方を取り入れて、より確かな美を手に入れようという考えです。
しかし一方で、世の中には似たような商品があふれており、消費者の方が自分に合った製品を選びにくい市場でもあります。
その点、化粧品ブランドの既存スキンケアシリーズから発売されるアイテムは、既存ユーザーに訴求しやすいのが強みです。
今回は、インナービューティ市場の今を「注目カテゴリー」とともに、OEM・ODM視点でお話しします。
登場人物プロフィール
ホシケミカルズ広報S | ホシケミカルズ商品企画Y | ||
ヘルスケアアイテムのBtoC広報を経て、 販売時の切り口や訴求点とともに、理性(技術や理論)と感性( |
ホシケミカルズでは異色の化粧品メーカー研究部門出身という企画 化学の豊富な知識や知見に基づき、 |
「美しさの基本は体内の健康から」という認識が定着してきましたね。
スキンケアだけでなく、日々の睡眠や食事、そして適度な運動といった生活習慣の見直しに加え、サプリメントなどの健康食品を補助的に取り入れるトータールビューティケアです。
そうですね。健康食品メーカーに限らず、ライフスタイル企業やビューティ企業からも、多彩な切り口できれいと健康をサポートするアイテムがリリースされています。
特に近年、大手化粧品メーカーから肌の乾燥をケアする「トクホ」が発売され、業界の注目度が高まったように感じます。
商品化をする上でも、まずは健康食品の製品区分をおさらいしておいた方がよいかもしれませんね。
機能表示が認められている健康食品は“保健機能食品”と呼ばれ、「特定保健用食品(通称トクホ)」、「栄養機能食品」、「機能性表示食品」の3種あります。
そして、それ以外の一般食品の中で、機能表示不可ながら”健康に良いと認識されている”のが、サプリメントや栄養補助食品などの「健康食品」です。
実はこの製品区分によって、開発にかかる時間も費用も違ってきます。
「保健機能食品」は、届出や申請が必要になるため、新規参入するのであれば、まずは機能表示をしない健康食品の方がハードルは低いかもしれません。
ただ、ユーザー視点において、「それぞれの違いが分からない」「結局どれがいいの…?」という選べない問題がありそうです。
この問題が前提にあるので、化粧品ブランドが販売するアイテムは、既存のユーザーが抵抗なく試せるメリットがあります。
ブランドへの信頼や、自分のお肌にピッタリという感覚がスタートにあるのが強みですよね。
そうした心理が働くので、特にビューティ系の企業さんは、ブランドが持っている世界観と親和性のある商品開発がポイントになりそうです。
また、「保健機能食品」でないとしても、サプリメントなど健康食品としての打ち出し方や表現などを、当社が一緒にお手伝いすることも可能です。
実はあの有名なヨーグルト飲料も、巧みな広告表現で、機能性は表示できないにも関わらず、市場の売り上げトップに上り詰めているってご存じでしたか?
驚きですよね。以前は機能性が保証された「トクホ」に注目が集まっていましたが、平成27年に、より開発ハードルの下げられた「機能性表示食品」が導入され話題となりました。
今でも新商品のリリースが盛んですが、ついに機能性を表示しない健康食品にも注目が集まっています。最近の注目カテゴリーはありますか?
はい、まずは「肌へのアプローチ」を訴求した商材です。肌への機能性を訴求した健康食品による市場の底上げもみられているようです。
例えば、日差しから肌を守る「飲む日焼け止め」は静かなブームが続いていますが、なんと今年はヨーグルト飲料で紫外線対策を謳った商品が発売になりました。
新規性が抜群でした。また、昨年頭に登場したトクホの「飲むスキンケア」は、“肌の水分を逃しにくくする機能”が表示されたことで業界内でも話題となりました。美肌市場のさらなる活性化が期待できそうですね。
次は「中高年向け」でいうと、知名度の高い成分を訴求したものが安定的な人気です。
ブルーベリーや、ブラックジンジャー、高麗人参、必須アミノ酸などが代表的です。
こちらは機能表示の有無にかかわらず、「ブルーベリーは目に良いらしい」といった、成分そのものが「○○に効きそう」と受け取られることもあり、訴求しやすいと思います。
そして、「抗酸化」や「抗糖化」もキーワードです。糖化が進行すると、たんぱく質が持つ本来の機能が下がり、肌の潤い不足になるといわれています。
そこで、糖化を抑える働きを持つ「マンゴスチン」を含むサプリメントなどが登場しています。
「抗酸化」や「抗糖化」というキーワードは、アンチエイジングコスメでもよく登場するので、お肌とカラダどちらにもメリットをイメージでき、インナーケアとの相乗効果を見込んだスキンケア化粧品の開発もおすすめです。
健康食品の成分として人気のプラセンタやGABA、コラーゲンやヒアルロン酸など、化粧品としての有用性も認められている成分も多くあるため、それらを配合するだけでもシナジー性が生まれますよね。
そして、気になるカテゴリーとは「脳(腸)アプローチ」があります。”腸は第二の脳”といわれていますので、”腸と脳の関係”に着目した製品が話題です。
脳って言われると、抵抗がありますが、腸活や腸内フローラは市民権を得た言葉なので、そこから入る作戦ですね。
日々をよりアクティブに過ごしたい、という健康意識の高い、多忙な3.40代女性にうけているようで興味深いです。
最後になりますが、新型コロナの影響もあり、自宅で食事をする機会が増えてきています。
健康食品に限らず、普段の食生活から美を意識する人もこれからますます増えてくると思います。そういった食品の栄養成分等を切り口にした化粧品開発なども面白いかもしれません。
いいですね!インナーケアでバリア力をアップしたいと考える方に響くカテゴリーだと思います。
当社では、こうした動きに答えられる製品も提案できればと思います。
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