1.コロナ禍を経て好調なヘアケア市場
2022年度のヘアケア市場規模は、前年度比103.4%の6,620億円と2年連続で伸長し、来期は6802億円と予想(※)されています。
コロナ禍でのリモート会議や在宅勤務などにより「おうち時間」が増加したことによる「おこもり美容」ニーズの後押しがあってか、ヘアケアにお金をかける人が近年増加傾向にあります。
さらに、日本人口のボリュームゾーンとして突出している“団塊ジュニア世代(1971~1974年生まれ)”が続々と50代に突入しており、定年延長などの社会的な流れを鑑みてもアクティブシニアのヘアケア需要が見込まれるのではと期待されます。
出典:国立社会保障・人口問題研究所ホームページ (https://www.ipss.go.jp/)
そのような背景の中、ヘアケア市場でいわゆるシャンプーやトリートメントなどの領域に次いで2番目に占有率が高いとされる「発毛・育毛剤」領域においては、美容意識が高く薄毛を気にする若年層男性の伸長も予想されることから、今後の注目株と考えられます。
※ 「2023年ヘアケア市場、中~高価格帯の新興ブランドが好調」C&T 2023年12月15日号 10ページ(週刊粧業オンライン)
2.最近の育毛剤・頭皮ケア市場状況
最近は、某有名ナチュラル系ブランドや老舗食品メーカーなど、今まで育毛剤を出すイメージのまったく無かったブランドも参入してくるなど、市場の盛り上がりを感じています。昔と比べて消費者のヘアケアに対する美容知識も上がっており、顔の肌と同じようにケアする「頭皮のスキンケア化」は注目の美容トレンドとなっています。男性にまでこの意識が浸透するにはもう少し時間がかかるかもしれませんが、伸びしろがあると感じます。
また、コロナ禍以降の新たな傾向として“新型コロナ感染後に抜け毛で悩んでいる方“も多くいらっしゃるという情報も注目です。急に抜け毛が多くなったというような場合は、毛髪のもつヘアサイクルを考慮して毛が抜け始めた約3~4か月前を振り返ってみると、病気や出産などの抜け毛の原因となりそうな強いストレスを受けている可能性があります。
商品企画をする際は、育毛・頭皮ケアで有名な成分を配合するのも有効な手段の1つではありますが、 独自のコンセプトを立てたPR成分による他社との差別化もポイントとなります。薬事法の規制により「育毛」が謳えない化粧品カテゴリーにおいても、広告表現の工夫やパッケージデザインなどのクリエイティブワークに力をいれ、消費者の目を引くブランドもあり、語らずとも伝わるイメージ戦略をとることは“映え重視”のパケ買いもある今の時代においては大切なアプローチだと思います。
医薬部外品の育毛剤は、効果として「病後/産後の脱毛を防ぐ」などの表現も合法的に認められています。
3.育毛剤OEM/ODMについて
育毛関連の商品には、医薬部外品承認が必要な「育毛剤」と、育毛とは謳えなくても想起させている「スカルプケア化粧品(頭皮美容液など)」があります。“化粧品”のカテゴリーにおいては、薬機法上「育毛」というワードを使った訴求や広告表現ができない決まりになっているためです。
“医薬部外品”のカテゴリーであれば、「育毛」関連の特定の効能効果表現が認められており、広告使用ができるようになるため、より具体的かつ説得力のある訴求で購買意欲につなげることができます。
現在ホシケミカルズでラインナップされる育毛剤4種は『医薬部外品』の承認をすでに得ているため、「育毛」関連の広告表現ができるだけでなく、通常1年~2年かかると言われている開発期間を大幅にショートカットして商品化することができます。育毛剤4種はそれぞれ特長が違うため、ターゲットに合わせた選択ができる点もおすすめです。もちろん、スケジュールや予算などに問題がなければ、発売元様ごとにイチから処方開発することも可能です。
医薬部外品の育毛剤は、「発毛促進」をはじめとした育毛の効果表現が可能なため、WEB広告などでの訴求力が魅力です!
\ ターゲット別!4種の育毛剤 を比較 /
(画像をクリックすると詳細ページが表示されます)
意外と知られていないのですが、実は育毛剤は美白化粧品などの「薬用化粧品」とは異なる区分の「医薬部外品」のため、一般化粧品で認められている当たり前の効能であっても、承認書に記載がなければ薬機法上は謳えない可能性があるのでご注意を💡
4.頭皮ケア化粧品(非医薬部外品)OEM/ODMについて
ホシケミカルズでは、医薬部外品の育毛剤だけでなく、化粧品区分のスカルプケア化粧品の開発も可能です。
頭皮ケア化粧品は、育毛剤よりも配合できる美容成分の選択肢の幅が広く、他社商品と差別化しやすいというメリットがあります。市場を見ると頭皮用美容液が多く見受けられますが、洗い流すタイプの頭皮ケアアイテムなども徐々に広がり始めているのでおすすめです。ご興味のある方はぜひお問合せください。
\ 洗い流す頭皮ケア「スカルプフォーム」*1分動画あり /
育毛には血行促進がとても重要なので、育毛剤か頭皮ケア化粧品かに関わらず、塗布と同時にマッサージを推奨することで体感性UPを促し、リピート促進におすすめです。
5.まとめ
髪は“顔の額縁”とも言われ、印象を大きく左右する大切なパーツです。コロナ禍によるおうち時間の充実や、自分を見つめなおす時間ができたことで“ヘアケアをきちんとしたい”というニーズが増加したと考えられますが、この傾向はこの先も続いていくのではないかと思います。
コロナ禍で外出を控えるため、美容院にいかず自分で髪を染めるようになった方や、逆に髪を染めるのをやめてグレーヘアに挑戦する方など、コロナ禍を体験したことでヘアケアに対するニーズがより多様化・パーソナライズ化している印象を受けます。
さらに、新型コロナ罹患後に聞かれるような「病後の抜け毛悩み」など、今までの髪悩みにプラスして新たなニーズも生まれてきています。消費者の悩みや困りごとに寄り添えるようなヘアケアが、今後はより一層求められていくのではないかと感じました。
(執筆者:恩田雅代)
ホシケミカルズの「化粧品OEM」について詳しく知りたい方はこちら
そこでキャッチした話題やホットなテーマについて、外部のコスメティックプランナー恩田雅世さんと定期的にトーク&ディスカッションする時間を設けています。“OEM企業ならではの視点”で深掘りしたり、ブームの背景を探り商品やトレンドを分析、さらには、少し先の未来を予測してみたり…!4名の座談会を元に記事化しています。
登場人物プロフィール
恩田雅世 | ホシケミカルズ広報S | ホシケミカルズ商品企画Y | ホシケミカルズ販促M |
コスメティックプランナー。数社の化粧品メーカーで化粧品の企画・開発に携わり独立。現在、フリーランスとして「ベルサイユのばらコスメ」開発プロジェクトの他、様々な化粧品の企画プロデュースに携わっている。コスメと女性心理に関する記事も執筆している。 https://onda-media.com/ |
ヘルスケアアイテムのBtoC広報を経て、 販売時の切り口や訴求点とともに、理性(技術や理論)と感性( |
ホシケミカルズでは異色の化粧品メーカー研究部門出身という企画 化学の豊富な知識や知見に基づき、 |
販促担当としてメルマガや動画の撮影& 前職での複数のソーシャルメディア運営実績を活かし、 |