スターラボグループの製造拠点
株式会社エステノーバ
(スターラボグループ・埼玉工場)
【エステノーバ工場】は、1996年に稼働を開始。スターラボグループの中で、主にスキンケア(基礎化粧品)や、ヘアケア(頭皮用化粧品)の製造を担います。
2014年にISO9001、2018年に化粧品GMP(ISO22716)を取得し、品質管理部門も併設しています。また、ホシケミカルズ株式会社の「埼玉ラボ」も隣接しており、開発部門と生産部門の連携により、処方開発から試作、工場での量産化までをスムーズに行っています。
2023年3月には、工場隣接地にスターラボグループ最大規模となる地上3階建ての大型倉庫(鉄骨造、敷地面積:5144・80㎡、延べ床面積:2660・70㎡、最高高さ:17・971m)を竣工。倉庫機能以外にも活用を進め、3階の一角に充填・包装ラインも増設しました。
スキンケア工場
スターラボグループの生産拠点は国内外5箇所。医薬部外品を含むスキンケア化粧品の製造は、群馬・埼玉の2工場で行っています。この他、メイクアップ化粧品の製造に特化した東京メイクアップ工場、化粧品の最終仕上げ工程(充填、包装、梱包)と、アジア全域やオセアニアへのスピード宅配に強みを持った沖縄工場を吸収し、2023年に開所した埼玉メイクアップ工場が揃い、盤石な生産体制を整えています。
さらにインドネシア・ジャカルタは、化粧品容器製造、一部メイクアップ品の充填機能を持つインドネシア容器工場も有しています。
国際基準 化粧品GMP(ISO22716)(※)取得
スキンケア化粧品の製造を担う群馬・埼玉工場では、2004年に国際規格ISO90001を取得。
さらに2018年5月、国際的に信頼の高いISO22716の認証を受けています。
適用範囲は、単なる化粧品製造だけでなく、管理・保管・出荷も含まれます。
スターラボグループでは、原料受け入れから完成品のデリバリーを含む化粧品製造の全工程において、化粧品GMP(化粧品適正製造基準)に準拠しています。
さらに各セクションに、経験豊富な専任担当者を配置し、世界レベルの高水準で、化粧品製造ならびに徹底した品質管理を実現しています。
化粧品の製造管理及び品質管理に関する国際規格です。
化粧品業界向けの優良製造規範「化粧品GMP(Good Manufacturing Practice)」のガイドラインとして、2007年に発行されました。
安全・品質管理へのこだわり
私たちスターラボグループは、化粧品製造の全プロセスにおいて、幾重ものチェックを重ねています。
お肌に直接触れる化粧品だからこそ、徹底した衛生管理を最も大切にしています。
“衛生管理にやり過ぎはない”というモットーが、安全性と高い品質を確保しています。日々の小さな積み重ねが、これまで850社以上のお客様から、信頼を勝ち取っている大きな理由だと考えています。
徹底した衛生管理
人の肌に直接触れる化粧品は、究極のクリーンな環境で製造する必要があります。スターラボグループの各工場では、このクリーンな環境を実現・維持するために、様々な取り組みを行っています。
製造現場には、特に厳しい衛生基準をクリアした「クリーンルーム」が設けられています。ここでは、敏感肌用の化粧品などが製造されています。外の空気が流れ込まないよう気圧を調整したり、高性能のフィルターを搭載した設備を使用するなど、特に厳しい衛生管理のもとで化粧品が製造されています。
- ・プラズマクラスタ搭載エアシャワー
- プラズマクラスターイオン搭載による静電気抑制効果で、目に見えない微粒子など、異物除去性能が向上。さらに異物の再付着も抑制します。
- ・クリーンセル(ヘパフィルター)
- 充填室を陽圧状態に保ち、クリーンな空気が室内に入ってくる仕組みです。0.2ミクロンほどの小さな埃なども取り除きます。
- ・静電気除去装置
- 容器などのプラスチック製品が多く、静電気が発生しやすい環境です。自動車工場の塗装ラインにも導入されている装置で、空気中の落下菌まで除去。
- ・防虫対策
- 殺菌灯、補虫灯を複数個所に設置。
また、虫の侵入経路を徹底的に封鎖することで、混入を防ぎます。
化粧品製造に対するわたしたちの姿勢
多くのスタッフが、化粧品製造という仕事に対し、向上心と探究心を持ち、日々の業務にあたっています。化粧品OEMという業態では、化粧品製造におけるテクニカルなスキルのみならず、美容全般のトレンドや潮流を知ろうとする姿勢も大切であると考えています。業界の最新動向を把握することが、結果的により良い化粧品作りへと活かされるからです。例えば、これまでにない新しいアイテムが市場に登場すると、製造方法をイメージし、実際に調べてみることで、製造目線での分析力が自然と身に付きます。
また、化粧品に対するニーズは年々、多様化・細分化しています。工場では、ラインや時間ごとに製造する化粧品が変わるため、同一製品を作り続ける工場のようなオートメーション化は不可能です。部分的なロボット導入は進んでいるものの、まだまだ人に委ねる仕事が多くを占めています。
そのため、日々発生するあらゆる課題に臨機応変に対応しなければなりません。化粧品製造の現場には、製品ごとの確実なノウハウ構築とともに、現場での柔軟な対応力が不可欠です。
製造品目一覧
- <スキンケア>(皮膚用化粧品)
- 洗顔クリーム・フォーム/クレンジングローション・ジェル・クリーム・オイル/マッサージ・コールドクリーム/モイスチャークリーム/オールインワンジェル/ブースター/化粧水/美容液/乳液/アイクリーム/パック/日焼け止め/男性用化粧品
※その他スキンケアアイテム - <医薬部外品>(薬用化粧品)
- 洗顔料/化粧水/ジェル/乳液/美容液/クリーム/オイル/育毛剤/シャンプー/リンス
※その他、医薬部外品の製造に関してお問い合わせください。 - <ヘアケア>(頭髪用化粧品)
- シャンプー/ヘアリンス/ヘアトニック/ヘアトリートメント/ヘアクリーム/香油/セットローション/液状・泡状整髪料
※その他ヘアケアアイテム - <ボディケア>(身体用化粧品)
- ボディウォッシュ/ボディローション・ジェル・ミルク・クリーム・オイル・バーム/ボディマッサージクリーム・オイル/シャワージェル/ハンドクリーム/レッグケア/フッドケア
※その他ボディケアアイテム
製造機器一覧
- ・真空乳化釜
- 製品を撹拌・乳化するための装置。真空、加熱、冷却など、化粧品製造に最適な条件を保ちながら作動します。
60L~650Lまでの真空乳化装置を有し、スキンケア(オールインワンゲル、化粧水・美容液・乳液・クリーム)をはじめ、幅広い化粧品の製造が可能です。 - 【サイズ一覧】
60L / 300L / 650L - ・混合釜(オープン釜)
- 原料を攪拌させる装置。加熱や冷却を行い、化粧水、美容液、シャンプー、リンスなど、比較的、粘度の低い化粧品の製造が可能です。150L〜1,500Lまでの混合釜を有しています。
- 【サイズ一覧】
150L / 300L / 400L / 500L / 1,500L - ・ニーダー(混練機)
- 原料を攪拌し、練り上げる装置。泥洗顔やクレイマスクなど、比較的粘度の高い化粧品を製造します。
- 【サイズ一覧】
400kg
充填・包装機器一覧
- ・液体充填機
- 化粧水や美容液、リキッドファンデーションや化粧下地などのメイクアップ品まで、幅広い粘度のバルクに対応。
- ・高粘度クリーム充填機
- 比較的高い粘度のバルクに対応できる、容器回転式のクリーム充填機。
- ・クリーム自動充填機
- 容器回転式の自動クリーム充填機。オールインワンジェルなど、柔らかい粘度のバルクに最適です。
- ・パウチ充填機
- 試供品や、1回使い切りの小包装の充填が可能。仕上げサイズも幅広く、縦60~150mm・横25~100mmまで対応
- ・ローション充填機
- 2連ボトル充填機です。
点眼容器のような、使い切りの小さな容器にも対応。 - ・超音波チューブ充填機
- 超音波でチューブ容器の下(おしり)をカットします。
アイクリームや洗顔料など、あらゆるチューブ容器に対応する汎用性の高い装置です。 - ・ホットエアーチューブ充填機
- チューブ型容器の下(おしり)を、様々な形状にカットできる装置です。装飾性、デザイン性の幅が大きく広がります。
- ・水素充填機
- 気体である水素を発生させます。
ホシケミカルズの独自技術で、扱いが難しいとされる水素を長期間安定させます。 - ・インクジェットプリンター
- 商品パッケージに記載する使用期限やロット番号を印字。文字サイズや記載位置など、商品に応じた調整可能です。
- ・ボトルエアークリーナー
- 充填前の容器にイオン化したエアーを送ることで、目に見えない塵や埃を除去。
手動式のエアー洗ビン機です。 - ・ピロー包装機
- フィルムを枕状にして、製品をカバーする包装。
包装フィルムから、製袋・内容物装填・ヒートシール・切断・排出の工程を踏みます。
化粧品製造の流れ
- ①原料受入れ
- ホシケミカルズは原料商社として誕生しました。そのため、化粧品原料の調達・販売は、他のOEM企業よりも強みがあります。さまざまなネットワークを活用し、安全で良質な原料を仕入れています。
入荷した原料は、まず機器による厳密な検査が実施されます。その後、経験豊富な検査員が「見た目」や「手触り」を直接確認します。原料受入れの段階から、データ頼りにはせず、人の感覚でも確かめています。
- ②秤量
-
化粧品製造に必要とされる原料の分量を量り、調合する工程です。
原料ごとにQRコードを付与し在庫管理を行うことで、過不足や誤使用があった場合はアラートが表示され未然に人的ミスを防ぎます。
秤量作業をクリアしたものだけが次の製造工程へと進みます。
原料の廃棄ロス削減や、秤量作業と原料在庫とのデータ連携による在庫管理により、発注漏れの防止と適正在庫も実現しています。
- ③化粧品製造
- 化粧品の原料を攪拌・乳化させるなど、化粧品の製造を行います。
製造スペースは、一般医薬品製造レベルを満たすクリーンな環境を維持。大型の空気清浄機、UV殺菌機を導入し、空気中のゴミ・塵の除去に力を入れています。
- ④バルク検査
- 製造直後のバルク(化粧品の中身)は、検体と標準品(既に販売している製品や、最も近い期日に製造したバルク)と照らし合わせます。その後、粘度・PH値などの物性検査が実施されます。
次に、合格したバルクの菌検査を行い、32℃で48時間保管し、結果を確認します。
- ⑤充填
- 厳しい検査を通過したバルクを充填する工程です。
化粧品容器に中身を注入する充填作業には、取り外し可能なステンレス製の配管を導入。これにより、定期的に取り外し、洗浄や殺菌を行うことができます。徹底した衛生管理を行うことで、安全な化粧品の製造を実現しています。
- ⑥菌検査
- 充填された製品についても菌検査が実施されます。
充填された製品を抜き取り、32℃で48時間保管し、出荷の可否を判定しています。
- ⑦出荷納品
- 幾重もの厳しい検査に合格した製品のみを出荷、お客様の元に安全に届けられます。
充填・包装設備一覧
- ・資材倉庫
- 容器やキャップ、中栓、1個箱や段ボールなどの資材を保管。
お客様の資材も保管することで、リオーダーにも迅速に対応します。 - ・原料保管室
- 原料は、常時1000種類以上を保管。
豊富な種類を保管することで、リオーダーにも迅速に対応します。 - ・秤量室
- 粉体原料には、粉塵が立たないよう吸引機を導入。
原料ごとにQRコードを付与し在庫管理を行うことで、
過不足や誤使用があった場合はアラートが表示され未然に人的ミスを防ぎます。 - ・バルク保管室
- 製造したバルクを最低48時間保管。
その後、菌の繁殖などバルクへの検査を実施します。 - ・温蔵庫
- 室内は常時、45~50度という高い温度に保たれています。一定の温度で溶解する原料やバルクを保管します。
- ・研究室
- 官能検査、物性検査、検体と標準品の比較、菌検査、医薬部外品の有効成分定量測定、粒度分布検査等、
あらゆる検査を行います。 - ・製品倉庫
- 完成した製品を保管する倉庫。
お客様のご要望に合わせて、最適かつスピーディーに出荷できる物流体制を整えています。
工場からのメッセージ
当グループ各工場では、長く働くスタッフが多いのが自慢のひとつです。
OEMという業種上、ほぼ毎日製造するアイテムが違っていますので、製造ラインごとに求められる技術も異なり、さらにその都度判断が求められます。一人の裁量も大きく、やりがいのある仕事ではないでしょうか。
充填作業、包装作業、そして最後の箱詰めに至るまでの全工程において、一人一人のスタッフが、“化粧品製造のプロフェッショナルである”という意識を持つことで、“より良い化粧品づくり”が実現すると考えています。
工場では「8S運動」という独自の運動を実施しています。
「8S」は、整理・整頓・清潔・しつけ・SAFETY・SAVE・SMILEを表します。特に最後のSMILEは、仲間同士が協力しあう環境づくりに大きな役割を担っています。
厳しいルールの中で、ただ黙々と仕事をこなすだけでは、やりがいやモチベーションが保てません。仲間同士が信頼することで、仕事にも前向きになり、はじめて切磋琢磨できると思います。
また、工場視察にお越し下さったお客様から、「安心して製造を任せられる」というお言葉を頂戴することがあります。こうした高い評価を頂けていることも、私たち工場スタッフの自信や、さらなる連帯に繋がっています。
これからも、「良い化粧品を製造したい」という強い情熱を胸に抱き、研究開発から品質管理に至るまで、全社員が一丸となり化粧品製造に取り組んでまいります。