トップトレンド情報ホシケミカルズの徹底活用塾ヒットの泉 第3回 異業種からの化粧品事業参入の現状について

ヒットの泉 第3回 異業種の化粧品参入の現状について (2015.03.06)

ヒットの泉 第2回 医薬部外品ってどうですか?
日々、多種多様なクライアントのニーズをくみ取り、多くの化粧品を世に送り出している化粧品OEMメーカー。
そんなOEMメーカーの企画開発室は、最新の基材や原料情報が集まり、ありとあらゆる顧客ニーズに
こたえるためのノウハウの宝庫である。
そこで、コスメティックプランナーの視点から、気になる情報を新規クライアントを担当する企画開発室 室長・内田氏に直接聞き出し、“売れる商品”作りのヒントを探っていきたい。

<恩田>
今回は、最近注目されている異業種の新規化粧品参入について、お話をお伺いしたいと思います。よろしくお願い致します。
御社で新規対応の部署というのはもともと特になかったのですよね。

<内田>
ホシケミカルズ企画開発室・内田そうですね。弊社がというより、化粧品のOEM会社はお客様のオーダー通りのものを作るというのが基本でしたが、新規参入も含めて多様なお客様のニーズに応えるためには、営業的な視点だけでなく商品を企画する視点でご提案する必要があり、企画開発室というものができました。

<恩田>
ただ言われたものをつくるのではなく、提案型の商品づくりということですね。

<内田>
化粧品づくりにおいて「なにをつくるのか?」と同じくらい「どう売るのか?」がとても大切です。
私は、化粧品を新規で作る方には「どこで、誰に売りますか?」というのはまず先にお聞きします。

<恩田>
確かにそうですよね。化粧品を作りました。さて、どうしましょう。というのは、一番困るパターンですよね。
その他に異業種で陥りがちな考え方はありますか?


<内田>
ホシケミカルズ研究部長・辻 食品をやっていて、その延長で化粧品もやりたいというお話は結構頂きますね。
その際は、食品と化粧品の売り方で大きく違う点として、価格やおいしさだけではない「感性」に訴えかけることができるかが、化粧品ではとても重要だとお話します。
いくら良いものを作っても感性に訴えかけるところまで落とし込まないと売れないですね。

<恩田>
ただ物を作るだけならすぐにできると思いますが、物から化粧品へと昇華させるには、感性の部分がとても重要だというのは、私も商品開発をしていて実感するところです。
「これが欲しい」と必要性を感じるまでに商品に魅力を付加していけるかがとても重要ですよね。


<内田>
私たちの企画開発室という部署は、お客様の化粧品ビジネスを上手くいかせるために、潜在的にもっている良い部分を見つけ出して磨き、付加価値をつけていくお手伝いをするところだと思っています。

<恩田>
お客様ですら気づいていない潜在的な部分にも目をつけていらっしゃるんですね。
その他に気を付けていらっしゃることはありますか?


<内田>
依頼されたお客様の「欲」がどこにあるのか、というのは意識しますね。
少し心理学的な要素もはいってくるのですが。

<恩田>
それは、ビジネスを展開していく上での根幹が、自己実現なのか社会貢献なのか、利益第一なのかということでしょうか?


<内田>
お客様と共通認識をもちながら開発を進めていくことが、良い商品を共に生み出していける秘訣 「欲」といっても悪い意味ではなく、化粧品開発を通して何を一番に達成したいのかということをお客様と共通認識をもちながら開発を進めていくことが、温度差なく良い商品を共に生み出していける秘訣だと、長年携わってきて感じました。

<恩田>
なるほど。では、新規参入を考えているお客様と数多く接していらっしゃる内田さんからみて、新規で化粧品ビジネスを立ち上げて成功される方はどんな方ですか?


<内田>
「人の話をまじめに聞く方」ですね。
人の話を受け入れる姿勢をもって新しいことに挑戦される方には、こちらもなんとかしてお力になりたいと思いますね。

<恩田>
商品を外部の方と一緒に作り上げていくには、素直さや情熱といった人間力の部分も重要ですよね。逆に、これは成功しないなというパターンはありますか?


<内田>
個人で新規に化粧品開発される方に多いのですが、「この化粧品が好きで、とにかくこれと同じものを作って。私の肌に合うから皆の肌にも合うはず。」というのは、自己中心的になりすぎて、実際に使うお客様の肌のことを考えておらず、周りの意見も聞かずに開発を進めていくので、失敗する可能性が高いですね。

<恩田>
思い込みが強すぎて、お客様目線が欠如するのは、商品開発をする上でのタブーなんですね。
ところで、日々様々な企画案件が持ち込まれる部署にいらっしゃる内田さんが、日々心がけていることはありますか?


<内田>
企画する私達が日常を楽しんで生きていないと、お客様に良い提案はできないと思っているので、うちの部署の人間には、もっと好きなことをして楽しんで生きろ、と常日頃から言っています。

<恩田>
それは、確かにそうですね、私もコスメティックプランナーとして良い仕事をする為にも、もっと楽しんで生きようとおもいました(笑)
本日は、化粧品ビジネスに新規参入する際の心構えだけでなく、心理学から潜在意識のお話までお聞きすることができました。ありがとうございました。


【対談後記 プランナーズ・アイ(愛)】 ボーヴォワールの「人は女に生まれるのではない、女になるのだ」という言葉があるが、化粧品にもあてはまるのではないか、と今日の対談を終えて思った。
「物」が「化粧品」になる為には、コンセプト・容器・キャッチコピー、成分、使用感、価格などのあらゆる要素を、感性を使ってまとめあげ、消費者の感性に訴えかけるよう「物」に化粧をほどこし「化粧品」にしていく作業が必要だ。
目に見えないが確実にある「気配」のようなものを商品にまとわせることができたとき、それは単なる「物」ではなくなるのだ。


内田 裕之(うちだ・ひろゆき)
化粧品原料 商社・ 化粧品のOEM 受託製造とともに、企画開発室を擁し、商品企画から販売戦略までのクライアントサポートなど、ホシケミカルズ企画開発の通常業務の他、地域原料や地域化粧品等の開発を全国の行政・ 地方自治体と連携しビジネス相談からクラスター形成に至るまで、セミナーや相談会でアドバイザーとし て活動中。

恩田雅世(おんだ・まさよ)
コスメティックプランナー。数社の化粧品メーカーで化粧品の企画・開発に携わり独立。
現在、フリーランスとして「ベルサイユのばらコスメ」開発プロジェクトの他、様々な化粧品の企画プロデュースに携わっている。
コスメと女性心理に関する記事も執筆している。

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