イマドキOLの消費事情 (2009.08.13)

最近のマスコミでよく聞かれる言葉の一つに、「アラサー」、「アラフォー」というのがあります。
アラサー=アラウンドサーティ=30歳前後、アラフォーは40歳前後の女性のことを指します。
アラフォーは団塊ジュニアの世代にあたり、アラサーはコギャル、ルーズソックス、プリクラ、ポケベルと、次々と流行を作り出してきた世代です。

なぜこの世代に注目が集まっているのか?

それは彼女たちの世代が大きな潜在マーケットと見られているからです。

最近では20代若者の意識調査で、車はいらない、お酒もあまり飲まない、趣味は貯蓄と、堅実で小規模な暮らしを好む姿が浮き彫りになったこともあり、対照的な30代、40代の女性に注目が集まりました。

彼女たちの消費動向を理解することが、日本の市場活性化につながるとの見解も。

今回は中でも働く女性にスポットをあて、消費スタイルとその背景を探ってみたいと思います。


女性の最先端の世代

現在のアラフォー世代は、少し前に「おひとりさま」と呼ばれ注目されたことがありました。
ジャーナリスト、故・岩下久美子さんが提唱したもので、好奇心旺盛で、仕事自分ひとりの時間や生活を楽しむことができる、「個を確率した大人の女性」を指します。
一人で気軽にレストランを利用する、一人旅を楽しむ、などのスタイルを提案。
「がんばった自分にご褒美を」という意味づけを確立、新習慣を定着させました。

背景には、男女雇用機会均等法のもとで社会進出を果たしたことと、周産期医療の発展により、高齢出産が可能になったことがあります。
出産のタイムリミットが延びたことにより、女性の大きな転機である結婚か仕事かの選択が、二者択一ではなくいろいろと増えたのです。
しかし、先輩となるモデルケースは少なく、むしろ自分達が後輩世代のモデルとなっており、特にキャリア女性にとってはこれが重圧となっている部分も少なからず あるというのが現実です。

女性の新しい生き方を模索する世代といえるかもしれません。


キーワードは「非日常」と「ご褒美」

彼女たちには「もしかしたら、ずっと結婚しないかもしれない」という気持ちがあるのも事実。
例えるならば、長距離ランナー。
たまには自分に”ご褒美”という安らぎと休息を与えることが必要なのです。
それは自分への「エール」のようなもの。
「心」を満足させるモノやコト。
それが彼女たちを消費行動へと向かわせています。

それは例えば、とても安い家賃のアパートに暮らしていながら、年に数回は数万円のシティホテルに一人で宿泊するなど、メリハリのある消費にお金をかけるということ。
一人で行くというのには、30代ともなると周りの友達と予定をあわせるのが難しいというのもありますが、「自分だけの特別な時間と空間」というのが大切な理由の様な気がします。
とびきりの非日常を演出することで、自分自身にご褒美を与えるのです。
高級なバスボムやボディソープを買うこと、そしてデパ地下でおしゃれなスィーツやちょっとした花を買う「週末ご褒美」をする人も増えています。

そして「いつまでも心身ともに若くキレイでありたい」という気持ちが強いのも特徴で、現在の「アンチエイジング志向」のブレイクのきっかけにもなりました。
ご褒美として、スパやエステに通う女性も少なくありません。

「自分へのご褒美」というように、消費に理由づけするのも特徴です。 環境に優しいものやフェアトレードのものなど、ロハスの精神に基づくものに、購買意欲が高まっているというのもその一つです。


「自分らしさ」から「自己解放へ」

選択肢が増えたということは、価値観も一つではなくなった、ということ。
生き方は一つではなく、どんな生き方をしてもいい。

「バリキャリ(バリバリ仕事に打ち込む女性)」志向にもブレーキがかかり、
忙しすぎる職場よりも、結婚、出産後も続けられる、余裕のある雰囲気の職場を求める女性が増えてきました。
キャリアよりも自分磨きに時間をかけたい女性が増えたのです。

かつてはお稽古ごとなどに「自分探し」を求める姿が多くみられましたが、現在では、気分転換やストレス発散をするためのレッスンに通う女性が多くなりました。

や、昼の隙間時間にも効率よくストレスから自分を解放させたいと、早朝ヨガスタジオや、オフィス街のトレーニングスタジオを利用する人が増えています。

気分をリフレッシュして毎日を気持ちよく過ごすことがとても大切なことだと位置づけています。

一番新しい彼女たちの愛称は「晩嬢(バンジョー)」。
アンケートなどの調査結果から分析した「晩嬢という生き方」(山本貴代著)という本が話題になっているそうです。
本の紹介のコラムを見ると、彼女たちのキーワードには、「きっと」「もっと」「ずっと」とあります。
のぞみを捨てず、諦めないその姿勢からはポジティブな活気があふれています。
そして「消費の判断基準はハイテクよりそこに愛があるかどうか」とも。

混迷する経済と世の中で、ポジティブで、愛という芯のある生き方を選択する女性達。
子供を産むか、産まないか。結婚するのか、しないのか。
そんな迷いを一つ超えた、少し進化した女性の姿を見た気がしました。